【vol.148】相続Q&A~相続した暗号資産の取得費について~
質問
相続等により取得した暗号資産を売却した場合に差し引くことができる取得費について、
「被相続人が取得に要した金額」と「相続時の価額」の二つの見解があるようですが、
どちらが正しいのでしょうか?
回答
暗号資産については、国税庁のFAQ(下記URL参照)において、取得方法ごとの取得価額を明示(1-5)しています。
その中で相続等の場合は「被相続人の死亡時の評価額」としています。
これは暗号資産売却による所得の区分が譲渡所得ではなく雑所得であるため、
被相続人の取得価額を引継ぐという譲渡所得の計算ルールの適用がないためと考えます。
■暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/virtual_currency_faq_03.pdf
教訓
2009年(平成21年)に最初の暗号資産であるビットコインが登場して以降、
全世界に存在する暗号資産の種類は数万にも及ぶと言われています。
そして、暗号資産についても相続は行われますし、その後売却といったケースも増えて来るでしょう。
実際の計算にあたっては、税理士にご相談するようにしてください。














