【vol.9】円満な遺産分割を実現し、皆様の笑顔を拝見するとき


相続診断協会のパートナー事務所としてお手伝いさせていただいています。
当事務所では、所属している3名の弁護士は全員、多くの相続案件に関わっています。
相続人の皆様からの依頼により円満な遺産分割を実現し、皆様の笑顔を拝見するときは、関わった弁護士としてやりがいを感じるひと時です。

お父さんが最初に亡くなられ、その後にお母さんが亡くなられました。相続人は、長女と長男の2人です。お母さんの相続が発生した際は、約350坪の一まとまりの宅地がありました。問題点は、その土地が数筆に分かれており、それぞれの土地が母、長女、長男の3名の間で共有持分が複雑に入り組んでおり、しかも、長男の居住する建物の敷地部分は、母と長女の共有となっていて長男の持分がない状態でした。もしも相続人間でボタンのかけ違いが起きていたら、複雑なトラブルに発展しかねないという恐れがありました。
今回の相続を円満に行うために、弁護士である私と仕事仲間の税理士とで知恵を出し合い、解決に尽力しました。具体的には、お母さんの所有する土地の共有持分を2人の相続人の取得分が公平になるように遺産分割協議案を立案し、併せて、その後の各自の土地利用が円滑に進むように長女と長男とで、土地の交換契約を同時に行うことにしました。解決案に行きつくまでに、いくつものシュミレーションを行い、最終案にたどり着きました。

結果的には、長男の居住する建物の敷地は長男の所有となって居住を続け、長女は更地の部分を単独所有できたので、数年間その土地を駐車場として利用した後、売却することができました。
この件では、相続人両名の円満な人柄のおかげもありましたが、日頃からネットワークを作っている専門職が力を合わせることで、笑顔相続が実現できたと思います。
相続においては、親の想いを実現しつつ、相続人の方々がより一層幸せになるような解決にしたいものです。今後も相続診断士の皆様とタッグを組んで、多くの笑顔相続を実現していきたいと念願しています。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。