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【vol.29】連携プレーはワインの香り

相続診断士の皆さん、こんにちは!
東京の西新橋にて法律事務所「キノール東京」を開設している裁判官出身の弁護士、木野綾子と申します。千葉県在住という地縁を活かし、千葉県相続診断士会の事務局をつとめさせていただいております。

今回は、他業種・他士業の相続診断士の皆さんとの連携プレーで笑顔相続を実現したお話をご紹介させてください。

 

  事 例 

私がファイナンシャル・プランナーの相続診断士から依頼者のモモエさん(仮名)をご紹介していただいた時、その遺産分割は膠着状態にありました。
相続人は配偶者であるモモエさんと先妻のお子さん2名の計3名。
メンタル不調の長男と、経理に一家言あるご主人を持つ長女・・・その背後にいる先妻は、相続人ではないものの、無断で遺産の一部を持ち出すなどして混乱の元となっていました。そればかりでなく、モモエさんと、当初依頼していた年輩の弁護士との間の信頼関係も壊れつつあったのです。

 

モモエさんから弁護士交替の依頼を受けた私は、さっそく他の相続人との間で、複数の不動産、ワイン、美術品、有価証券、預金といった多岐にわたる遺産につき、具体的な分割交渉を始めました。
その頃、私はまだ相続診断士の資格を取得していなかったのですが、上記ファイナンシャル・プランナーの相続診断士を通じて、不動産登記については有能な司法書士に、居住中の自宅不動産の売却については遣り手の不動産会社役員に、それぞれご協力いただきながらスムースに話を進めていくことができ、「相続診断士」の役割の素晴らしさを実感しました。

 

そして、受任から実に1年半が経ったころ、当初は調停必至だと思われた遺産分割が、話合いによって無事に解決することとなったのです。そればかりか、本来は敵方であるはずの長男の代理人や長女本人から、連絡を交わすたびに感謝やねぎらいの言葉をいただけるようになりました。もちろん、そのようなことは滅多にない珍しいことです。

 

最後に皆で軍手をはめてジャージにエプロン姿で遺品整理とモモエさんのお引っ越しをお手伝いさせていただいた時、私たちチームの思いが1つになったような気がしました。ある者はクールにてきぱきと、ある者は心の相談役も兼務してモモエさんに寄り添いながら、それぞれの立場と持ち味で全力を尽くしたからこその解決だったといえます。

 

その後、モモエさんのお招きで、遺産の一部であるワインをご相伴させていただく機会がありました。遠い過去から語りかけるような奥深いワインの香りが、あのチームでの一体感・充実感を思い出させてくれるともに、お会いしたことのない故人がホッと安心されている笑顔が自然と心に浮かびました。

 

このように、法律事務所「キノール東京」では、弁護士単独でのサービスばかりでなく、他業種・他士業の相続診断士の皆さんとの連携プレーによって、お客様にとって最適な形で笑顔相続を実現することを心がけています。
 これからも皆さんと共に学び、共に笑顔相続を広めていくことができますよう精進していきたいと思います。

 

 

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