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【vol.16】相続によって親族の結束が強くなる笑顔相続

はじめまして、司法書士法人名南経営の代表をしています司法書士の荻野と申します。このたびは、晴れて相続診断協会様のパートナー事務所に加えていただき大変光栄でございます。
当法人は、名古屋の中区錦2丁目(日本銀行名古屋支店の近く)に事務所を構え、総勢20名の司法書士事務所になります。同じフロアに、協力関係にある弁護士、行政書士も事務所を置いており、法務のワンストップサービスを提供しております。
創業の平成8年以来、約20年に渡り、相続・事業承継・再編・M&Aの法務サービスに専門特化しております。

 

≪事例≫

さて、先日私のセミナーでお会いしたお客様がとても印象的でしたのでご紹介したいとおもいます。もちろん守秘義務に抵触しない範囲でのお話です。

その方は「エンディングノートがどうしても書けないんだ。」といって半ばあきらめておられました。広範すぎる。そんな意味のようでした。
わたしどももエンディングノートを制作・販売しておりますが、ノートを作る立場にたつと、あれもこれもと入れたくなるものです。
実際に書いてみるとわかります。
それは大変です。
「それでも書きたいんだけどな。」ポツリというその声は少し寂しそうでした。わたしも生来よりお節介なたちです。気になって「どうしてそんなにエンディングノートを書きたいんですか。」とたずねると、堰を切ったようにお話をしていただけました。
妻を二年前になくしていること。体調がすぐれないこと。そして、はやく死にたいとおもっていること。しかし遠くに住む息子たちには迷惑をかけたくないということ。「死んで人様に迷惑をかけるなんて人の風上にも置けないよ。」息子たちだって独立している以上、自分が迷惑をかけてはいけないという潔いお考えをお持ちでした。

 

みんな必死に生きている。忙しいんだ。
自分が死んでも、3日もしたら息子たちも、周りも「平常運転」になるべきだ。

 

そのためにエンディングノートを書きたいという強い思いがあるのです。
これを聞いて何とかしなくてはとおもいました。
そこで、まずエンディングノートを3つに切り分けることを提案しました。
一つ目の部分は、自分が倒れてしまって意識がないときに読んでもらうもの。
次の部分は、死亡後、葬儀前に読んでもらうもの。
最後は、葬儀後に読んでもらうもの。

 

実は、エンディングは3つあるとおもいます。
意識不明から死亡まで
死亡から葬儀・納骨まで
葬儀・納骨から遺品や遺産の整理完了まで
エンディングを3つに細分化すれば、「どうありたいか」しっかりイメージできるでしょう。そうすれば「してほしくないこと、してほしいこと」もまたしっかりイメージできるとおもいます。
優先順位も自分で決めることができます。
どのエンディングが大事か。それも自分で決めればよいのです。そんなことをアドバイスさせていただきました。

 

後日、そのお客様からエンディングノートを書き上げたというお礼の手紙をいただいたときは小躍りしてしまいました。ある意味救済をできたのではないかとおもっています。
そして、その過程で、相続診断、遺言作成、任意後見、死後事務、家族信託などいろいろ必要な実務の必要性も少なからずわかっていただけたようです。
そんな息の長い仕事をしております。
すぐビジネスになる仕事を歓迎してはいますが、こういう社会的使命を果たすことが何より大事とおもっておりますので、このエピソードをご紹介させていただきました。

 

 

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