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【vol.10】「大切な財産」と「家族の絆」を守る『笑顔相続』

相続診断士の皆様、こんにちは。
中島典子税理士事務所・税理士の中島典子と申します。
相続診断協会のパートナー事務所として、無駄な争いから「大切な財産」と「家族の絆」を守るため、『笑顔相続』を全力で推進しております。
当事務所は、相続・生前贈与を中心とした資産税対策ならびに申告の他、執筆や一般の方向けのセミナーを行い、相続、遺言、エンディングノート、成年後見などのテーマを通じて、一つでも『笑顔相続』が増えるようにと活動しております。
では、笑顔相続の事例をご紹介させていただきます。
五十年以上続く会社オーナー様のご相続。奥様はすでに亡く、相続人はご長男とご次男のお二人でした。ご長男はお父様との折り合いが悪く、ほとんど勘当状態。お父様と行き来があったのは、お仕事の都合で遠方に住むご次男でした。
まだお若く、急なご逝去ということもあってか、ご葬儀からご兄弟仲はうまくいかず、何かと衝突されました。まず直面したのが後継者問題。わずかながらでも株を所有されていたのは、ご次男だけです。話し合いの結果、ご次男が後継者になりましたが、すぐに資金繰りの問題が発生。複数の大口取引先の売掛金回収サイトが長期化され、急ぎ多額の運転資金を常にプールする必要に迫られました。緊急の借入は困難な状態。でも、お父様の預金は凍結されたまま。ご長男は預金の引き出しにまったく応じてくれません。事業継続のため、打てる手立てを検討し続けました。
保険証券を一枚一枚確認していくと、ほとんどが解約済。業績が低迷したとき解約されたようです。でも、ご次男が受取人の保険が、たった一つだけありました。すぐに請求のお手続。保険金が振り込まれ、ほっとされたご次男の笑顔は忘れません。それからは、資金ショートや借入の心配もなくなりました。
依然、ご兄弟仲はこじれたまま。相続税申告の期限まであとわずかです。ご次男は調停も覚悟され、未分割時の納税資金にも備えていました。でも、お気持ちが伝わったのでしょう。ご長男はすんなりと遺産分割協議書にサインされました。財産のほとんどが不動産と自社株だったため代償分割を使い、ご次男がすべての財産を取得され、ご長男には代償金を支払いました。 
今回の事例では、遺言書もエンディングノートもありませんでした。
でも、実はお父様は、親しい方々に「想い(メッセージ)」を残されていたのです。
お父様が直接はなかなか伝えられなかった大切な子ども達への愛情深いメッセージは、ご兄弟に伝えられました。争うことなく相続できたのも、このメッセージがあったからではと思っております。
争いは、大切な財産も家族の絆も奪ってしまいます。相続の前なら解決できることでも、いざ相続が起これば・・・悲しいことに、話し合いすら難しい状況を目の当たりにすることがあるのです。
相続診断士の皆様こそ、『笑顔相続』の架け橋となられる存在です。是非、その知識・知恵・ご経験を活かしていただきたい。私も皆様のお役に立てるよう全力でサポートさせていただきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

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