【vol.146】相続Q&A~配偶者居住権の登記がされた不動産を売却したい~
質問
父の死後、実家は長女が相続しました(ただし長女はすでに自宅を有しています)。
母は「配偶者居住権」を終身の条件で登記したうえで、そこに住んでいましたが、
現在は介護施設に入居しており、今後、実家に戻れる見込みはありません。
母が存命中に長女は実家を売却することは可能でしょうか?
また、売却できるとしたら、どのような手続きが必要になりますか?
回答
配偶者居住権が存続している状態では、
新たな所有者(買主)は配偶者から居住権を主張される可能性があるため、
通常、そのままでは売買契約を成立させることは難しいと考えられます。
そのため、まずは配偶者に居住権を放棄してもらい、居住権の「消滅登記」を行ったうえで、
物件を純粋な所有権の状態に戻す必要があります。
登記手続きが関係してくるため、まずは司法書士にご相談ください。
教訓
配偶者の居住を安定させ、生活を保障することを目的として、
2020年(令和2年)4月1日以降に開始した相続から「配偶者居住権」の制度が導入されました。
この制度は、被相続人の配偶者が、被相続人の所有していた建物に、終身または一定期間、無償で住み続けることができる権利を認めるものです。
高齢化の進展に伴い、配偶者居住権を設定した配偶者自身の高齢化も進んでおり、今後はこの制度に関連した相続事例や相談が増えてくることが予想されます。














