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【vol.23】想いを聞くことで願いを叶える

相続診断士の皆さま、こんにちは。遺言・相続・事業承継・生前契約のサポートを専門にしているクロスト行政書士事務所の代表をしております行政書士の細谷洋貴(ホソヤヒロタカ)です。当事務所では、名前の由来である『身近な信頼』という意味のClose to Trust(クローズ トゥ トラスト)を理念にしております。
当事務所では、まず相談者の方に安心して相談できる身近な存在となることを目指しております。これにより、士業に相談をするというだけでも緊張されている相談者の方から本当の想いや願いをお聞きすることが可能になると考えているからです。
『士業だから相談する』のではなく、『信頼できるから相談する』という存在になれるように日々、努力しております。

 

≪事例≫

 

この事例は『遺言書を作る』という士業としての業務だけではなく、『想いや願いを叶える』ということを考えていこうと思わせてくれた事例になります。

入院されている相談者の方から連絡がありました。相談内容は、「相続人はいないが、10年以上に渡って世話をしてくれている遠縁の親族に財産を残したい。」というものでした。

お会いして話を聞くと、お子さんもいなく、ご両親も兄弟姉妹もいないとのことでしたので、遺言書によって財産の受取人を指定してはどうかとのアドバイスをさせて頂きました。その後、自筆証書遺言と公正証書遺言の説明をさせて頂いたところ、相談者の方は自筆証書で遺言を残すというかたちで想いを叶えたいということでした。しかし、何度か話を聞いてみると、複雑な家庭環境だったことなどが分かり、戸籍だけでも調べさせて欲しい旨をお伝えしたところ承諾を頂けたので戸籍の調査をさせて頂きました。

調査の結果、本人の知らない兄弟姉妹が複数人いることが分かりました。兄弟姉妹に遺留分はありませんので自筆証書遺言でも問題はないが、検認が必要なこと、検認をするためには家庭裁判所への申立や相続人への通知などが必要になる旨を再度お伝えしたところ、「お世話をしてくれている受取人に、なるべく迷惑はかけたくない。」という思いが強いことが分かりました。そして、公正証書での遺言に切り替えて作成することとなりました。
その後、相談者の方は亡くなられてしまいましたが、亡くなる前には笑顔で「安心できました。」というお言葉を頂け、公正証書での遺言を残していたことで、お世話をしてくれていた受取人へスムーズに財産を渡すことができました。財産を受け取った方も余計な手続きなどがなくなったということで、「ありがとうございました。」という感謝の言葉を頂くこともできました。

相談者の家庭環境や本当のお気持ちなどは、すぐに伝えて頂けないことが多くあります。しかし、しっかりと信頼して頂くことで複雑な家庭環境が分かり、最終的には「迷惑をかけたくない。」という想いを叶えることができた事例になります。

 

 

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